独創的技術で船を造ている
小池造船海運株式会社です。
エアクッション船で特許を出願されています。
【発明の名称】 エアクッション船
【発明者】 【氏名】小池 英治
【住所又は居所】広島県豊田郡大崎町大字中野5924番地 小池造船海運有限会社内
【要約】 【課題】縦仕切板6に横仕切板7に沿って整流板11を設けることにより航走速度の向上を図る。
【解決手段】船底に凹設したエアクッション室を縦仕切板6と、横仕切板7とで縦横に区画している。縦仕切板6は側壁2の下端縁位置を同一水平位置にし、横仕切板7の下端縁位置を縦仕切板6の下端縁水平位置よりも上方に位置させている。各エアクッション室8の区画壁となる仕切板6、7には空気流通孔を穿設している。縦仕切板6の下端縁には、横仕切板7に沿って水平な整流板11の後端縁を取り付けている。エンジン冷却水用配管13は、エンジンルーム12より横仕切板7を貫通してエアクッション室8を通り、最も船首側に位置するエアクッション室8で山状彎曲部13a、13bを形成している。山状彎曲部13a、13b間には空気取入管14が連通接続され、谷状彎曲部を通る海水の遠心力により空気をエンジン冷却水用配管13に取り入れ、各エアクッション室8に均一に空気を供給する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
船体の左右側壁と、船底外板と、船首シール及び船尾シールとで囲まれ、下方を開口したエアクッション室を船底に設け、該エアクッション室に複数の互いに平行な縦仕切板を船体の進行方向に沿わせて前記船底外板に垂設すると共に複数の互いに平行な横仕切板を船体の進行方向に対して直角をなして前記船底外板に垂設し、縦仕切板と横仕切板を区画壁として前記エアクッション室を区画し、この区画された各エアクッション室へ圧縮空気を供給して船体を浮上させるための圧縮空気供給手段を備えてなるエアクッション船において、
前記縦仕切板と前記船体左右側壁の下端縁位置を同一水平位置にし、前記横仕切板の下端縁位置を前記縦仕切板の下端縁水平位置よりも上方に位置するようにし、前記各エアクッション室の空気量を均一化するために、前記縦仕切板と前記横仕切板の下部には各区画毎に空気流通孔を穿設し、前記縦仕切板の下端縁に於ける前記横仕切板の下方位置には水平な整流板の後端縁が取り付けられてなるエアクッション船。
【請求項2】
上記区画された各エアクッション室のうち最も船首側に位置するエアクッション室内に、エンジン冷却水用配管の排水側部分が延設配置され、このエアクッション室内で前記エンジン冷却水用配管が少なくとも2の山状彎曲部を有するように上下方向に彎曲形成され、上端が船体の上方で開口した空気取入管から取り入れられる空気が前記エンジン冷却水用配管と合流して前記エアクッション室内で使用済み冷却水と共に排気され、この排気された空気が前記エアクッション室に供給されるように前記エンジン冷却水用配管に於ける前記山状彎曲部間には前記空気取入管の下端が開口連通されてなることを特徴とする請求項1記載のエアクッション船。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアクッション室からの空気の洩れを防止し、船の総トン数を変化させることなく積載貨物重量を一層増量可能にし、しかも船の速力を向上させたエアクッション船に関する。
【0002】
【従来の技術】
船底に、下方に開口する凹形のエアクッション室を設け、該エアクッション室に圧縮空気を供給するための圧縮空気供給手段を備えてなるエアクッション船としては、例えば実開平5-49600号公報、特開平7-89435号公報、特開平10-100985号公報に示すように船底と水との摩擦を小にして速度の向上を図った小形船に関するものが存在する。実開平5-49600号公報開示の考案は、船体を船首と船尾を略同一形状に形成し、船底には、下方に開口し、船体の左右両側壁(両舷)、船首及び船尾で囲繞された凹形のエアクッション室を設け、船体の左右両側縁にウォータージェット推進機を対設し、前記エアクッション室に供給した空気の空気圧により船体を浮上させて浅吃水とし、浅い水域での航行を可能にすると共に、船首、船尾方向共に同等の航行を可能にしたものが存在する。特開平7-89435号公報には、2のエアクッション船が開示されている。第1のエアクッション船は船底に下方に開口し、船底外板、船体の左右両側壁、船首及び船尾で囲まれた凹形のエアクッション室を設け、船底にエアクッション室に下端が開口する浮上用ファンを内装したダクトを設け、このダクトは船底内において中途部位で分岐し、バルブを介装して船体船首部よりの左右両側壁下面に開口する多孔質板を備えた空気吹き出し箱と連通して構成されたエアクッション船であり、第2のエアクッション船は凹形エアクッション室に開口するダクトに浮上用ファンを内装し、エアクッション室を囲む船首部寄りの左右両側壁には、側壁下面に開口する多孔質板を備えた空気吹き出し箱を設け、この多孔質板の空気吹き出し孔と連通する連通管は船体の左右両側壁内に配管され、上端はエアクッション室に開口連通してダクトよりエアクッション室に送り込まれた圧縮空気を空気吹き出し孔より船体外に出すように構成されたエアクッション船である。これらのエアクッション船は、浮上用ファンで発生する圧縮空気を利用して航走時の船体浸水面へマイクロエアバブルを添わせ、マイクロエアバブルを船首部寄りの部分から船尾方向へ流し、気泡流が航走中は常時浸水面を覆うようにして専用のエアコンプレッサーを用いることなく船体の摩擦抵抗を軽減するようにしている。特開平10-100985号公報には、船底に船底外板、船体の左右両側壁、船首及び船尾に囲まれた凹形エアクッション室を設け、このエアクッション室に船首から船尾にかけて船底外板に垂直に縦仕切り板を互いに平行な位置関係となるように複数取りつけ、凹形エアクッション室における船首から船尾にかけての略中央位置に側視2等辺三角形状の横仕切りを頂部がが下向きになるように横方向に設けて、前記縦仕切りと前記横仕切りとで凹形エアクッション室を区画し、これら各区画に圧縮空気を供給するように構成し、船が横揺れ等により傾いた場合に、仕切りにより溝内の空気が船体外へ漏出することを防止するようにしたエアクッション船が提案されている。
しかし、実開平5-49600号公報、特開平7-89435号公報開示のエアクッション船は、エアクッション室を構成する左右内側壁が互いに平行に対向するように船底外板に垂設されており、船の横揺れ等により左右両側壁の下方から空気が外部へ漏出する場合があり、航走中は常時圧縮空気を供給しなければならず、エネルギーを要するという不具合があった。
特開平10-100985号開示の発明は、エアクッション室に区画を設けるため、前記実開平5-49600号公報、特開平7-89435号公報開示のエアクッション船と比較して、エアクッション室に充墳された空気が船底を除く部分から漏出しないという長所があるが、両舷内側壁が船底外板に対して垂直に設けられているため、横揺れの際に左右両側に位置する区画内の空気が両舷下方から船体外へ容易に漏出し、しかも船首シール及び船尾シールの下面延長線上で空気層と水が接触する構造であるため、極めて容易にエアクッション室の空気が舷下方から船体外へ漏出するという不具合があった。又、縦断面2等辺三角形状の仕切り堰を船底の船首船尾方向の略中央に船体の進行方向に対して直交して設けているので、特開平10-100985号公報第4ページ図12に示すように、航走中に空気層が船尾方向に上向きの勾配を設け、水が区画内に入り込み、仕切堰の船首側面及び船尾シール内側壁から抵抗を受け、船体の航走速度が遅くなるという不具合があった。
ところで、船舶及び人命の安全を確保するため、船舶安全法第3条により満載吃水線の標示を必要とする。上記従来技術であると、エアクッション室の空気の容積が一定化せず、満載吃水線が一定化しない。そのため、潮流や船体の揺れ等によりエアクッション室の空気が舷若しくは船尾シールより船体外へ漏出すると、船体及び積荷の重量により、船舶は沈没するという危険性があるという不具合があった。
上記不具合を解消するために、本願発明者は、船体の左右内側壁(両舷)を内傾して船底開口横幅を船底外板の横幅よりも狭く形成し、縦仕切り板と横仕切り板とで区画されたエアクッション室を前記左右内側壁の高さ方向中途位置まで設け、水平な下部を有する横仕切り板を船尾方向に後傾させることにより、潮流や船体の揺れ等の原因によっても、エアクッション室の空気層の形状及び容積があまり変化せず、且つ空気を舷から船体外へ漏出せず、船底に於ける空気と接触する海水の流れを静流にして安定的な航走を確保可能にすると共に、満載吃水線標示位置を変化させることなく、従来の貨物船と比較して積荷重量を増量し得ることを見出し、特願平11-324485号として特許出願をし、特許第3077032号を取得した。
【0003】
【発明が解決しようと課題】
上記特許第3077032号の発明は、他社出願の従来例と比較して速力が大幅に改善され、積荷重量の増量も可能になった。しかし、船底に於ける空気と接触する海水の流れが、図7(a)、(b)に示すように海水と空気が混じり気泡を生じ完全な静流にならず、軽度の乱流が生じている。又、この乱流によりエアクッション室からエアクッション室の空気がエアクッション室下方開口より僅かずつ抜け出ていくため、圧縮空気供給手段により空気を供給しなければならない場合が極めて稀に生じる場合があった。
そこで、本発明はエアクッション室を区画する縦仕切板と横仕切板の高さ方向の長さを横仕切板の方を短くし、縦仕切板の下端縁には横仕切板に沿って整流板を水平に設けることによって整流板を中心とし上下方を流れる海水の流速を異ならしめることにより、エアクッション室の空気の漏れを一層減少させ、航走速度の向上を図ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明のうち請求項1記載の発明は、船体の左右側壁と船底外板と、船首シール及び船尾シールとで囲まれ、下方を開口したエアクッション室を船底に設け、該エアクッション室に複数の互いに平行な縦仕切板を船体の進行方向に沿わせて前記船底外板に垂設すると共に複数の互いに平行な横仕切板を船体の進行方向に対して直角をなして前記船底外板に垂設し、縦仕切板と横仕切板を区画壁として前記エアクッション室を区画し、この区画された各エアクッション室へ圧縮空気を供給して船体を浮上させるための圧縮空気供給手段を備えてなるエアクッション船において、前記縦仕切板と前記船体左右側壁の下端縁位置を同一水平位置にし、前記横仕切板の下端縁位置を前記縦仕切板の下端縁水平位置よりも上方に位置するようにし、前記各エアクッション室の空気量を均一化するために、前記縦仕切板と前記横仕切板の下部には各区画毎に空気流通孔を穿設し、前記縦仕切板の下端縁に於ける前記横仕切板の下方位置には水平な整流板の後端縁が取り付けられてなることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、区画された各エアクッション室のうち最も船首側に位置するエアクッション室内にエンジン冷却水用配管の排水側部分が延設配置され、このエアクッション室内で前記エンジン冷却水用配管が少なくとも2の山状彎曲部を有するように上下方向に彎曲形成され、上端が船体の上方で開口した空気取入管から取り入れられる空気が前記エンジン冷却水用配管と合流して前記エアクッション室内で使用済冷却水と共に排気され、この排気された空気が前記エアクッション室に供給されるように前記エンジン冷却水用配管に於ける前記山状彎曲部間には前記空気取入管の下端が開口連通されてなることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照にして本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
図1はエアクッション船の実施例における要部を示す縦断面図、図2は要部を示す一部切欠横断面図、図3は要部を示す一部省略底面図である。これらの図において、船体1の船底部には、船体1の両側壁2と船首シール3及び船首シール4とで囲まれ、下方を開口した縦断凹形のエアクッション室を設ける。側壁2は1枚の鋼板よりなり、船底外板に対して垂直な外側部分と、内方に湾曲する下端部と、この下端部から内方において上方に立上がる内側部分とよりなる。船底外板5には、船体1の進行方向に沿って複数の互いに平行な縦仕切板6を、船底外板5に対して直角かつ船体1の両側壁2の下端対応位置まで垂設している。また、船底外板5には、船体1の進行方向に対して直角をなす複数の互いに平行な横仕切板7を、船底外板5に対して直角かつ両側壁2の高さ方向中途位置まで垂設している。横仕切板7と縦仕切板6の下端位置の距離差は船舶の種類により異なる。横仕切板7の下端位置は、縦仕切板6の高さ方向の長さが25000mm程度の場合は、縦仕切板6の下端位置よりも200~400mm上方に位置する。縦仕切板6と横仕切板7とでエアクッション室を区画し、これら区画された各エアクッション室8の縦仕切板6と横仕切板7よりなる区画壁の下部には空気流通孔9が穿設されている。空気流通孔9の直径は25mm程度であることが好適である。区画された各エアクッション室8に公知の圧縮空気供給手段で圧縮空気を供給可能に、船体1に設けたエアコンプレッサー室(図示せず)と空気タンク(図示せず)を介して連通した空気供給管10の管端を、区画された各エアクッション室8に対応する船底外板5に夫々開口している。本実施例では、上記公知の圧縮空気供給手段は特許第3077032号に記載されているものを用いる。
横仕切板7の下方には、横仕切板7に沿って整流板11を平行に設けている。本実施例では、整流板11を、水平に形成された船底外板5と平行な位置関係となるように設けている。つまり、縦仕切板6の下端に於ける横仕切板7の下方対応位置には、所定縦幅を有し横方向に著しく長い平視矩形の整流板11の後端縁を、船底外板6と平行な位置関係となるように、溶接手段等により縦仕切板6に一体的に固着している。整流板11の大きさは、船舶の種類により異なるが、例えばエアクッション室の全長が35000~38000mmで、縦仕切板6の高さ方向長さが2500mmの場合には、肉厚が14mmで縦幅が1000mm程度のものが好適である。
次に作用について説明する。空気供給管10より各エアクッション室8に圧縮空気を供給すると、各エアクッション室8の空気量は、空気流通孔9により均一化し船底外板5から横仕切板7の下端縁に亘り空気が充填され、船体1は浮上する。海面は横仕切板7の下端縁に位置する。図1中の1点鎖線の矢印で示すように、航走中は、海水が船首シール3の下面より船底内に入り込む。入り込んだ海水は整流板11の上面と横仕切板7との間に於いて流速の遅い静流となり、エアクッション室8の空気は横仕切板7の下端縁より船外に出ない。つまり、整流板11は、船体1の下方を流れる海水を上下に2分し、2分された海水のうち整流板11の上方を流れる海水は流れが遅くなり、整流板11の下方を流れる海水は流れが速くなる。整流板11の上方を流れる海水は、流れの速い整流板11の下方の海水に引き寄せられ、整流板11の上方を流れる海水はエアクッション室8の空気に混じらず空気を外部に漏らさない。
【0006】
【試験例1】
本実施例のエアクッション船を6~10ノットの低速で航走させると、空気層が横仕切板7の下端縁水平位置より海面方向に若干膨出するが、横仕切板7の下端縁からの空気漏れも極めて少なかった。
10~13ノットの高速で航走させると、空気層と海面との境界面は、徐々に上方に位置し、横仕切板7の下端縁水平位置に位置する。エアクッション室8からの空気漏れは殆ど生じず、空気層と海面の位置関係が安定化した。又、図4(a)、(b)に示す通り、空気と海水の乱れは、図7(a)、(b)と比較して減少し、空気層と接する整流板11の上方の海水の流れは一層静流化し、その結果、エアクッション室8からの空気漏れも減少したことが判かる。
【0007】
【実施例2】
図5及び図6を参照にして実施例2について説明する。説明を簡単にするために図1~図3と同様の作用をなす部分は同一符号で説明する。エンジンルーム12には、船体1の下方に開口するエンジン冷却水用配管13を設けている。エンジン冷却水用配管13のうち排水側部分はエアクッション室8を経て船首方向に延設されている。つまり、エンジン冷却水用配管13のうち排水側部分は、横仕切板7を貫通し、区画されたエアクッション室8のうち最も船首側に位置するエアクッション室8に於いて2の山状彎曲部13a、13bを有して上下方向に彎曲形成され、管端がエアクッション室8内にて下向して形成されている。山状彎曲部13a、13b間には空気取入管14の下端が開口接続され、この空気取入管14の上端は船体1の上方で外部から空気を取入可能に開口している。
次に作用について説明する。上述の図1~図3に示される実施例1と同様に、圧縮空気供給手段により区画された各エアクッション室8に空気を供給して船体1を浮上させる。航走中は、取水側開口から取水した冷却水(海水)からエンジン冷却水用配管13を通ってエアクッション室8内にて排水される。エンジン冷却水用配管13には山状彎曲部13a、13b間に空気取入管14を連通接続しているが、山状彎曲部13a、13b間の谷状彎曲部を通過する水に対して外側方に遠心力が働らき、この遠心力により空気取入管14の上端開口より空気が吸引される。吸引された空気は、エンジン冷却水用配管13との合流部で海水が80%で空気が20%の割合で海水と共に最も船首側のエアクッション室8で排出される。排出された空気は最も船首側のエアクッション室8内に供給され、空気流通孔9を流通して区画された全エアクッション室8の空気量が均一化される。空気と共に排水された使用済冷却水(海水)は、エアクッション室8の下方開口より直接海に排水される。このようにエンジン冷却水用配管13の山状彎曲部13a、13b間に空気取入管14を連通接続し、冷却水の遠心力を利用して空気をエンジン冷却水用配管13に取り入れ、さらに空気をエアクッション室8に供給可能に構成されているので、従来の如くエアコンプレッサーを用いてエアクッション室8に空気を補給する必要がないので、経費の軽減を図り得るという効果がある。
又、総トン数19(G/T)のエアクッション室を有しない公知の船の積トン数が80tであるのに対し、総トン数19(G/T)の本実施例のエアクッション船の積トン数は1800tであり、積トン数が約22倍であった。船に関する税金や乗船人員数等は総トン数(G/T)で決定されるため、同一総トン数で積トン数が大幅に向上し、利益率が飛躍的に上昇するという著大な効果がある。
又、バラスト水を積まないで出港できるため、異なる海域に生息する生物を寄港する国へ搬出することも、国内に搬入することもなく、地球規模で生態系のバランスを狂わすことがないという効果がある。
【0008】
【発明の効果】
整流板により船底を流れる海水が上下に2分され、整流板の上方を流れる海水が流れの遅い静流となり、この整流板の上方を流れる海水が、整流板の下方を流れる流れの速い海水に引き寄せられるためエアクッション室内の空気が海水と混じり合うことが極めて少なく、船外へ漏れないため、航走速度が向上するという効果がある。
エアコンプレッサー等の装置を用いることなくエンジン冷却水の船首部通過の際の遠心力で空気をエアクッション室に供給し、供給された空気を空気流通孔を流通させ、区画された全エアクッション室の空気量を均一化させることができるので、航走中の燃料費等の経費の軽減化を図り得ると共に、同一総トン数で積トン数を少なくとも22倍以上も向上させることが可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】エアクッション船の要部を示す一部切欠縦断面図である。
【図2】要部を示す一部切欠横断面図である。
【図3】要部を示す一部省略底面図である。
【図4】(a)は船首側の船底流れを示す写真図である。
(b)は船尾側の船底流れを示す写真図である。
【図5】エアクッション船の要部を示す一部切欠縦断面図である。
【図6】図5の要部を示す一部切欠横断面図である。
【図7】(a)は整流板を設けていないエアクッション船の船首側の船底流れを示す写真図である。
(b)は整流板を設けていないエアクッション船の船尾側の船底流れを示す写真図である。
【符号の説明】
1 船体
2 側壁
3 船首シール
4 船尾シール
5 船底外板
6 縦仕切板
7 横仕切板
8 エアクッション室
9 空気流通孔
10 空気供給管
11 整流板
13 エンジン冷却水用配管
13a、13b 山状彎曲部
14 空気取入管
【出願人】 【識別番号】599160217
【氏名又は名称】小池造船海運有限会社
【住所又は居所】広島県豊田郡大崎町大字中野5924番地
【出願日】 平成14年9月20日(2002.9.20)
【代理人】 【識別番号】100050901
【弁理士】
【氏名又は名称】長尾 貞吉
【公開番号】 特開2004-114996(P2004-114996A)
【公開日】 平成16年4月15日(2004.4.15)
【出願番号】 特願2002-313479(P2002-313479)
広島県の「ものづくり」~オンリーワン・ナンバーワン企業~にも選ばれています。中型造船では、この島はまだまだ時代をリードする技術が残っています。
小池造船海運株式会社は、注目の企業であり独創的技術で、大崎上島をアピールして欲しいと思います。