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昔の繁栄が懐かしい大崎上島の備忘録です。
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七月十八日 晴。
散歩、鳩、雀、月草。……
しばらくにして。……
午前一時発動汽(マヽ)船で生野島へ渡る、Kさん、奥さん、お嬢さん、お嬢さんも久しく(マヽ)に、五人、風もよろしく人もよろしく。
無坪さんは芸術家だ。
夕潮に泳ぐ、私だけ残つて。
星月夜、やつぱりさびしいな。
七月十九日 晴。
未明散歩。
山鳩、水声、人語。
鶴岡――仙台。
秋兎死君に
これがおわかれのガザの花か
秋兎死うたうてガザ咲いておくのほそみち
あふたりわかれたりさみだるる
はてしなくさみだるる空がみちのく
平泉
ここまで来しを水飲んで去る
水音とほくちかくおのれをあゆます
水底の雲もみちのくの空のさみだれ
こゝろむなしくあらうみのよせてはかへす
あてもない旅の袂草こんなにたまり
みんなかへる家はあるゆふべのゆきき
さみだるる旅もをはりの足を洗ふ
梅雨空の荒海の憂欝
その手の下にいのちさみしい虫として
永平寺
てふてふひらひらいらかをこえた
水音のたえずして御仏とあり
山のしづかさへしづかなる雨
法堂あけはなつあけはなたれてゐる
何もかも夢のよな合歓の花さいて
わかれて砂丘の足あとをふむ
島が島に天の川たかく船が船に
ゆう凪の蟹もそれ/″\穴を持つ
今日の足音いちはやく橋をわたりくる
竹原 生野島
萩とすすきとあを/\として十分
すずしく風は萩の若葉をそよがせてそして
そよかぜの草の葉からてふてふうまれて出た
無坪兄に
手が顔が遠ざかる白い点となつて
旅もをはりのこゝの涼しい籐椅子
死にそこなうて山は青くて
螻子君に
朝風すずしくおもふことなくかぼちやの花
朝の海のゆう/\として出船の船
ヱンヂンは正しくまはりつゝ、朝
ほんにはだかはすずしいひとり
七月十九日(続)
老鶯しきりに啼く、島の平和。
島もうるさいね、人間のゐるところ、そこは葛藤のあるところ。
昼寝の夢はどんなであつたらう!
水音の
こゝろのふるさと
波がしろくくだけては
けふも暮れゆく
待てば海路のよか船があつた、紫丸に乗せてもらうて竹原へもどることが出来た。
夕凪の内海はほんにうつくしい。
一期一会、いつも、いつも一期の会。
夜は螻子居の家庭をうらやみつゝ寝てしまつた。
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