基本法の制定を交通基本法案は、国会において継続審議中ですが、大崎上島町議会だより11月号から
島の移動権としてフェリーやバスをどう充実
基本法の制定を交通基本法案は、国会において継続審議中ですが、移動権の明記をめぐって議論が分かれています。
離島としてフェリーやバスなどへの支援基準が明確になることを期待しています。
離島だから不便は当たり前の最低限での支援策では、ますます、過疎化は進行するばかりであり、自治体での、より住みよい地域づくりへの支援と並行する対策となることが必要です。
公共交通連携計画は町は昨年、公共交通を維持・発展させることを目的として、連携計画を策定しました。
住民アンケートの結果を基にして、陸上交通や海上交通、また周辺地域との将来的な連携のあり方なども踏まえての総合的な計画です。
この計画は、将来に向けて公共交通の利用意識の向上を図ることと、現状における交通手段の維持・継続を大きな柱とし、要望事項等については、検討事項とされています。
実験運行として今年10月から明石・垂水間のバス増便が実施されますが、この結果をもとにしながら、更なる実証試験が行われることとなっています。
議会としての要望事項議会としても当然のことながら、各常任委員会や特別委員会で交通問題に対しての取り組みは継続していますが、連携計画策定にあたり、全員協議会において協議し、要望書を提出しています。
その中では、竹原間フェリー航路の一本化や、高速艇の存廃議論などもありましたが、実証試験への要望書に取りまとめ提出しています。
・デマンドバス・デマンドタクシーの運行(充足できれば、高速艇の将来的な廃止も可能では)
・竹原港と白水港・垂水港の交互運行の実施(帰着港の不便解消と、将来的な港の統一化)
・フェリーの最終便の時間延長(アンケートでも最も多い要望)
・町内から東広島市への直通バスの運行(乗継なしのバス移動の実現)
・フェリーの車乗船料金の低廉化(安芸灘大橋通行料金をモデルとして)
などとなっています。
事業の具体的検証をこうした要望は提出しているものの、連携協議会ではこれまでのところ具体的な調査や議論は行われていません。
町の交通対策費用がすでに一億円を超えている現状の中で、大きな費用を投入することは非常に難しいわけですが、国や県の担当者も委員として参加している連携協議会の中で、実証実験としての着手ができれば大きな意味があります。
町の活性化に向けての対策と、住民の利便性の継続と交通事業者の継続性を、それぞれに保持することは簡単なことではありませんが、創意・工夫を凝らして進まねばなりません。
架橋促進期成同盟会が復活へ竹原市・東広島市(旧安芸津町)と大崎上島町とで、結成していた期成同盟会は長年休止状態でしたが、活動を復活することが確認されています。
この会の活動が、架橋を含めた広域的な交通問題を協議する場となれば、今後の交通対策を充実する上で大きな足ががりとなります。
交通問題調査特別委員会においては、竹原市長・議長に対し、こうした活動再開へのお願いと、高速艇運行にかかる一部赤字補填の要望活動を行うと共に、山陽商船・大崎汽船・安芸津フェリーへの要望を行うこととしています。
住民全体の協力で
今後の交通対策においては、島全体、地域全体の利便性を保持するために、現状を取捨選択することも想定しなければなりません。
こうした局面を迎えた際には、議会としては極力情報をオープンにしながら、納得のいく協力体制を目指したいと思っています。
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