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新年に臨む

新年に臨む 

と題して、広報に町長が書かれている内容を、テキストで掲載します。

なんたって、忍者ブログは無料ですから、制作費はタダ。

また、アクセスも最近は島からではなく、県外、県内の別地域からがほとんどです。

娯楽性のないページですので、面白くないでしょう。

アクセスを気にして作っているページではありませんから、当然なことですね。

広島県の統計で12月1日現在の人口が更新されていましたが、8500人をわると思います。

高齢者比率が高いので、毎日 役場のアナウンスは途絶えることはないのだと思います。

昔の1つの町の人口と同じ程度の規模に縮小しました。

パソコンなども高齢者は少なくてごく限られた人しか使っていないのでしょう。

あれば、色々なことが分析できるのですが、テレビなど

限定されたものでしか情報が入らないのも、残念なことです。

そんな、町の現状ですが、町長のインタビューを読むと、前向きなお話が出てきます。

ある面、開き直りとも思えますが、お世辞ではなく、周囲を見渡しても橋も架からない交通体系からも見放された地域であり、しかも、近隣で豊田郡は大崎上島町だけになり、寄らば大樹の蔭ではありませんが、蔭さえも根本的な解決策もなく、まさに唯我独尊自治体の鏡とも思えます。

皮肉ではなくここまできたら、開き直りしか選択肢がありません。

ある面、凛々しいと思いました。

私の下手な注釈はよしとして、さっそくコピペして保管しておきます。

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新年に臨む―――藤原正孝町長に、その心を聞きました

最近、うれしかったこと、喜ばしいと感じたことは

新生「大崎上島中学校」の文化祭で、生徒たちが頑張っている姿が印象的でした。

先生方や関係者の努力あってのことと思いますが、一人ひとりがそれぞれの役割をこなして、目標を達成しようという一体感が見られました。

たいへんうれしく、町の将来に希望を抱きました。

政権が変わりました。この変化をどのように実感していますか

地域課題をどこへ届ければよいのか、戸惑っています。

国会議員の先生がたの顔ぶれが一新したことに加えて国への要望の窓口を一本化、一括受付するとのこと。
その窓口が島のことは知らないという方であったら、伝わりにくいのではないか。
これまでは、離島や過疎の実情を理解している国会議員を訪ねてお話をする、中央
の各省庁にも出向いて話をする、省庁の担当者からはその件について○○先生からも聞いているというふうにつながっていました。
もちろんそれですべてが実現するという意味ではありませんが。

しかし、政権がどう変わろうと、地域の声を届けねばなりません。わからないというのであれば、知ってもらわねばなりません。

長期的な経済の低迷に、町内の経済状況をどう把握していますか

造船を始め町内の企業には影響が出ています。

世界経済が低迷すると物流が停滞し、船主は新しく船をつくるのを控えるようになります。

造船業が大きなウェートを占める町は、世界の景気がたちまち反映します。収入が減れば、買い物を控える。
商店や企業は売り上げが減少する。農産物の消費にも影響が出る。
悪循環です。
しばらくは「がまんの時期」が続くでしょう。

雇用対策、経済対策を国がしっかりとやってくれるよう望みます。企業の経営基盤の安定化は町にとっても大きな課題です。
町では、中小企業を対象に融資資金の利子補給を始めました。

時勢に合った画期的チャレンジで飛躍されることを期待しています。

「がまんの時期」をどのように乗り越えるべきだと考えますか

このほど職員の給料を引き下げる条例改正を行いました。

今あるものが、あって当たり前、ずっと続くのが当たり前という考えを、見直してみる必要があると思います。

例えば10 のまま続けると1年しか続けられないものを半分にして長続きさせるというのはどうか。欲しいものの優先順位をどうするか。



将来を見据えて、よくよく考えなければならない。

また削った部分を別の方法で補う手立てはないのか、創意工夫を求められるところです。

今の時代に、大崎上島町の強みは何でしょうか

地域のつながりです。

薄れたとはいえ、都市部などと比べれば格段につながりがある。「ご近所の底力」などといってテレビ番組にもなっていますが、これは大きな財産です。

実際、ごくふつうの近所づきあいのうちに、意識していなくても、たくさんの方々がずいぶん安心に暮らせています。
このつながりを活かし、強化し、現代に合ったありかたをつくってゆく工夫が今以上に必要となるでしょう。

長い間、人々が支えあって生きるというのが集落のありかたでした。今は科学や文化の発達で、昔ほど関わらなくて生活できるようになり、むしろ人間関係をわずらわしいとして避ける傾向にもあります。
関わることで互いを理解し、よりよい関係を築くことができる。活気のある地域は人の交流が盛んです。

町の職員にも機会あるごとに、地域行事や地域活動への積極的な参加を勧めています。

近代化とともに捨ててきたものや価値観を、単純にその時代に戻るという意味ではなく、見つめ直すことが大切ではないかと思います。


高齢化についての思いを聞かせてください

高齢化率の低い島があります。島内に老人ホームや老人保健施設がないため、住み慣れた地を離れて本土の施設や病院に入るからです。

統計のトリックです。

本町で65 歳以上の方の全人口に占める割合は43%、国の20 年先を先取りしているんです。
ここを認識して国は制度をきっちりしてもらいたい。町としても必要な介護や福祉の体制は整えなければならない。

その一方で、いきいき暮らすとはどういうことかを考えたい。

元気で畑へ行く、仲間とゲートボールやグランドゴルフを楽しむ、俳句や書や芸能などに親しむ、地域活動の担い手として活躍するなどなど。

後に続く者として、わが町の先輩方の生涯現役ぶりは頼もしく心強いことです。

高齢化を過剰におそれ憂えるばかりでなく、生活のスタイルや心持ちは大崎上島町に倣え、といわれるくらいになりたいものです。


全国離島振興協議会の副会長として、今後の活動の方向性は


全国離島振興協議会は、全国の離島の首長により構成された組織で、島の振興に向けて政府への働きかけなどに取り組んでいる団体です。

私は、安心して暮らせる基盤として負担なく本土と行き来できることが欠かせないと考えていますが、航路の問題も含めて離島振興は、島の住民だけの問題ではなく国民的な課題であるという認識に立ち、全国の離島が一丸となって取り組んでいこうと心を新たに確認したところです。

政府や広く国民全般に島の存在意義と実情を訴えていきます。

最後に、町民の皆さんにひとこと

この一年が、よい年でありますように。

こういう時代だからこそ、町民の皆さんのご意見やお力をいただきながら、よりよいまちづくりへと一層力を尽くしてまいります。

引き続きご理解とご協力をお願いします。

広報「大崎上島」平成22 年1 月号掲載


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