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広島県、生活航路に補助金

広島県、生活航路に補助金 '11/1/12

広島県は2011年度、瀬戸内海の生活航路について新たな支援策を実施する方針を固めた。県が維持すべき航路を選定し、関係市町とともに事業者に対して赤字分を補助する。島の人口減や高速道路料金の大幅割引で経営環境が厳しさを増す中、将来にわたり航路の維持を図るのが目的。

県によると現在、県内には53航路ある。このうち本土との間に橋がなく、船便が島唯一の交通手段となっている7航路は離島航路整備法に基づき国と県、市町が赤字額の一部を補助している。新たな支援策では、この7航路を除いて県が補助対象を選ぶ。  選定基準としては、島の主要航路で住民生活の維持に不可欠▽橋を利用した陸路と比べ航路による移動時間が半分以下になる―ことを想定。広島―江田島間などの十数航路が対象となるとみられる。

県は今後、船が発着する市町と協議し支援航路を最終決定する。補助額については、国の基準を参考に算出する標準的経費と、実際の収益との間に生じた赤字額を市町と折半する方針。

08年度以降、利用者の減少や燃料費の高騰などにより、県内で14航路が廃止されている。中国運輸局によると、航路を選定した上で赤字を補助する制度を導入するのは、中国地方5県では初めて。

一方で県は、航路を独自支援している市町への補助制度を10年度末で廃止する予定。07年度から運航距離に応じて補助額を算定していた。また、国の高速道路料金割引に伴う緊急・臨時措置として実施している広島港(広島市南区)などの係船料免除も10年度末で終了する。

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つづきはこちら

高齢化社会ラクラク安心、スイスイ移動を目指して

広報一月号から抜粋

高齢化や島の交通問題など。産官学連携で、これら地域課題解消に取り組む動きが活発になっています。
ここでは、先の町民支援セミナー(昨年10月31日開催)での研究発表と講演の内容をお伝えします。


町民支援セミナー(昨年月日開催)での研究発表と講演の内容


大崎上島竹原のフェリー航路のありかた
田中康仁さん
(広島商船高等専門学校流通情報工学科准教授)

本校の学生たちが、持続可能なフェリー航路のありかたを探る研究をしています。
人口の減少や大崎下島への架橋開通による影響等で収益の減少に悩む運航業者が、サービスを低下させないで事業を維持するにはどうすればよいか。

フェリー会社へのヒアリング(聞き取り)と利用者の意識調査を行いました。利用者は、より安く、便数を多く、最終便を遅くと望んでいます。

同等要件の他の航路と比較してみると、人の運賃は同程度かやや低め、車両はやや高め、便数は多いほうだと言えます。
ただし車両でない乗客にとっては、大崎上島側の港がつに分かれていることが使い勝手に影響しています。

利用状況をみると、約半数の便が3分2のの大きさの船でも運航が可能と見られ、フェリーサイズの縮小化を改善策の一つとして提案しました。

1.今後の課題として、他の交通機関との連携強化を検証する。
2.フェリーの運航に関して事業者と住民の相互理解を図る。
3.2つのフェリー会社間の連携。
4.島民割引の検証を行う必要があると考えます。

広島商船も引き続きお手伝いしたいと思っています。




おと姫バスの有効利用に向けて
岡山正人さん
(広島商船高等専門学校流通情報工学科教授)

高齢者のモビリティ(移動のしやすさ)の確保を目的に、平成年から運行を開始したおと姫バス。

本校では、このコミュニティバスの運行や存在意義に関する研究と満足度の向上に関する研究を行っています。

昨年月に実施したアンケート調査( 歳以上対象、のうち票回答)結果によると、おと姫バスは、島のイメージアップや活性化にも貢献していると考えられていることが見えてきました。

ほとんどの人が必要と認めており、その過半数が将来自分や家族が利用するかもしれないからを理由としています。

運行にかかる経費( 2008年度)は約2,400万円。
うち運賃収益は500万円で残りは町費負担です。長期的な継続には、収益のアップと合わせて町費負担の軽減を考えることが必要です。
アンケートでは、おと姫バスの廃止を仮定して、年間いくらなら寄付してもよいかを問いました。

その結果は一人当たり平均2.121円、これは他の地域のバスと比較しても高い金額で、町民がおと姫バスの経済価値を高く評価していることが伺えます。

昨年度、学生たちが時刻表を作成しました。利用しやすさの向上を考えたものですが、さらなる要望に応えて今年度はポータブル時刻表づくりに取り組んでいます。
利用者の声を反映した使いやすいものが出来上がる予定です。

お楽しみに。今後もご意見を聞きながら改善・進化させていきたいと考えています。

それから、大崎上島のお出かけ情報案内システムしまナビを開発し、バスの中でバス停近くの主要施設や交通機関に関する情報をリアルタイムに見られるようにする計画が始まっています。
ゆくゆくは観光客の利用にもつなげたいです。ご期待ください。


今後の交通問題

湯崎知事の来島の際、交通問題を取りあげる人は一切なかった。
私が参加したならば、県の行政のトップとして県政を含め本四架橋、とびしま海道などかかっていない「離島 大崎上島」の扱いをどうするか尋ねてみたかった。(逆に、これが島の人材の裾野の狭さだと思う。)


大崎上島の交通の実態数字は、船舶会社が補助を受けていないため情報開示義務なしということで公表されていない。

風呂本 武典さんの著書 『フェリー航路は自動車道路』から

竹原港~白水・垂水港

90年代前半まで増加系向
2社で年間100万人、自動車40万台
2002年旅客24万4千人自動車14万5千台
2007年20万6千人、13万3千人


高速道路千円の影響は、道路体型に組み込まれていない大崎上島にも深い傷をおわしている。
よく、国土交通省は港湾も道路も同じ省庁なのだから、「なぜ一体化した政策がとることができないのか?」と尋ねらるケースが多い。
運輸省・建設省がくっついただけで、相変わらず縦割り行政意識が強く人的交流は省内でほとんど行われていない。「関係ない部署は干渉するな」ということが、体質として残っている。
それは、厚生労働省にも同じことが言える。
「省庁が同じといえども、別個の案件として処理される」、担当官の弁解の言葉だ。


風呂本 武典さんの著書にも、『フェリー航路は自動車道路』であることが強く主張されている。
社会資本整備の一環として、公的資金により橋がかかる島もあれば、本土との交通道路体系から取り残された社会資本未整備の大崎上島では、住民に経済的に多大な負担を負わせるなど、いわば弱者切り捨てが、平然と行われている。

これでは、今や8600人まで減った人口減少は底打ちしそうにない。

高速道路千円の恩恵など一生この場所では受けることはない。
観光地として、考えてみても魅力的な他の場所に安く移動できるのなら、不便な大崎上島を選んでわざわざ高額の料金を納めてまで、車で訪れる愚かなことをする人などこの不景気の世の中、ほとんどいないだろう。

仮に車を使わなくとも、電車→バス→フェリー→玄人しか使えないバスが走っている。



くどくどと書いてきたけれど、一番大崎上島に必要な橋も、こんな日本経済・政治の現状だ。
まず架橋は無理だろう。

できることは、橋に換わる生活の要であるフェリー航路を、国、行政で明確に保障できるよう権利として働きかけることだ。

交通問題の解決なくして、この島に未来はない。
確かに、NPO諸団体はしっかり海の道を訴えている。
大崎上島が置かれているポジションを再認識し、適切な海の道につながる行動をとらないといけないのは、大人の残された責務だろう。





資料

平成22年 第5回今治市議会定例会

【質問】9月13日 山岡健一

○山岡健一議員
 それでは、質問を始めさせていただきます。
 まず初めに、交通基本法についてお尋ねします。
 現在、国土交通省では、交通基本法の制定と関連施策の充実に向けての基本方針をまとめ、来年の通常国会に法案と関連施策の充実策をあわせて提案したいと考え、検討を進めております。
この交通基本法の目的の大きな柱としては、私たち一人一人が健康で文化的な最低限度の生活を営むために必要な移動権を保障されていくようにしていくことであります。

 今、私たちの生活の中で、移動手段として自動車は欠かすことができません。
生活環境の向上や技術の発達によりマイカーを持つ人がふえ、行動範囲も広がり、経済活動にも貢献しております。
しかし、車を運転できる人と、子供やお年寄りの方々など車を運転できない人との間に大きな格差が生じています。
これからも高齢化社会が進むにつれ、公共交通の衰退と交通格差の進展は、私たちの生活に深刻な影響を及ぼす可能性は十分に考えられます。

また、次世代のためにも環境問題にも配慮しなければなりません。
政府補助金のおかげでエコカーの普及が高まっていますが、幾らエコでも、走る数の全対数が上昇してはCO2削減に大きな効果を期待するのは難しいものがあります。
物流の基本として、車だけに依存するのではなく、鉄道も含む公共交通や海運なども並行活用するモーダルシフトの推進も重要な課題であり、この法案がそれに寄与すると考えております。

 本市におきましても、公共交通などが充実した環境負荷の少ない歩いて暮らせる町が私も理想ではないかと思います。
この交通基本法が、歩いて暮らせるまちづくりに大きく寄与する法案になると考えておりますが、以上のことを踏まえ、お尋ねします。

 この交通基本法に対して、今治市としてはどのようにとらえているのか、考えをお聞かせください。
 また、この法案が国会成立したとして、国の補助制度は地域に一括交付する仕組みが導入されると思いますが、その受け皿として、地域の協議会の設立の準備が必要であると思いますが、準備など、どのようなお考えであるかお聞かせください。

 次に、今治市の離島航路、市営せきぜん渡船と大三島ブルーラインについてお尋ねします。

 まず、この2つの航路の概要について述べさせていただきます。
せきぜん航路は、関前の岡村港から小大下港、大下港を経由して今治港を結ぶ航路であり、フェリーと旅客船がそれぞれ1日4便運航されています。
また、平成21年度の利用者数は、人が8万8,528.5人、車両が1万4,988台であります。
使用されている船は、フェリーが2003年6月に竣工した第二せきぜん、旅客船が1996年3月に竣工した第三徳海であります。
 大三島ブルーラインの航路については、今治港から大三島宗方港、大崎上島の木江を経由して大三島宮浦港を結ぶ航路であり、フェリーが1日4便、快速船が3便運航されています。
また、平成21年度の利用者数は、人が6万9,802人、前年度比81.8%、車両が1万7,552台、前年度比87.2%であります。使用されている船は、フェリーが1991年4月竣工のフェリーみしま、快速船が1988年1月竣工のブルーライン1号であります。
 離島航路は、そこで生活する住民の大切な足であり、先ほどの交通基本法の説明でも述べたように、移動権を保障するためにも存続させなければならないものでありますが、2つの航路とも赤字経営であり、現在使用しています船も耐用年数を大幅に超えているものもあります。
船の寿命は平均で約20年から25年と言われており、日ごろのメンテナンス、手入れがよければ長期使用も可能だそうですが、経済性の考慮や乗客の安全の確保は当然のことであり、老朽化した船を今後どうしていくのかを検討する時期に来ているのではないでしょうか。
しかし、現時点で一番大切なのは、実際に利用される方々からの意見を集約し、もっと使いやすい交通手段を提供するのが行政の役割だと思います。
 そこでお尋ねします。市営せきぜん渡船と大三島ブルーラインは寄港地も近接し、同じ方向を運航している航路であり、再編を検討する必要があると感じておりますが、この航路の再編成を含め、2つの航路に対し、将来的にどのような考えがあるのかお聞かせください。
 以上、答弁お願いします。

○岡田勝利議長
 答弁を求めます。

○菅 良二市長
 山岡議員のご質問の交通基本法についてに関しまして、私からお答えさせていただきます。
 交通基本法の制定につきましては、先般、国土交通省より、来年の通常国会への提出に向け検討を進めているとの発表がありました。かつて平成18年に提案された法案の概要や交通基本法検討会の中間報告を踏まえて、今回の法案の特徴を推測いたしますと、車を運転できない高齢者や障害者の方々などにも、生活上、最低限必要な移動が保障される権利があるとし、それを実現するために、公共交通機関への支援を充実させることを柱にしているものでございます。

 既に国土交通省は移動権の考えを先取りし、来年度予算の概算要求で、公共交通機関への支援として今年度の2倍の約400億円を要求しております。これまでの国の地域公共交通の確保に対する支援策につきましては、離島航路や生活バス路線の維持に対する事後的な補助や期間限定の立ち上げ支援が中心でありましたが、今後は、地域のさまざまな立場の方々、関係者による議論を経た地域の総合交通に関する計画に基づき、実施される取り組みへの支援に重きを置いたものとなるなど、抜本的な見直しが行われるとの認識を持っております。

 また、交通基本法の制定は、議員ご指摘のとおり、地球温暖化抑制に向けたCO2削減のためのモーダルシフトの推進に大きく寄与するとともに、国は、地域の特性を尊重する中で、地方公共交通の維持確保に対し、今まで以上の支援をしようとしているとの認識に立っておりまして、数多くの島々や広域な中山間地域を抱える本市といたしましては、期待を持って推移を見守りたいと考えております。

 いずれにいたしましても、今回の交通基本法につきましては、現在、法案の中身が検討されているところでございますが、移動権の保障に伴い発生する住民の権利訴訟への対応や公共交通機関への支援に対する財源確保などの問題点も指摘されております。国の動向を注視する中で、必要であるならば、今後、本市の総合的な交通計画策定に向け、交通事業者の皆さんを初め、関係者の方々にご協議いただくための協議会等の設立なども視野に入れ、対処してまいりたいと考えております。
 その他のご質問につきましては関係理事者からお答えさせていただきますので、よろしくお願いします。

○重見一正総合政策部長
 山岡議員ご質問の市営せきぜん渡船と大三島ブルーラインについて、航路の再編成を含め、将来的に今治市としてどのような考えがあるのかに関しまして、私からお答えをさせていただきます。
 ご承知のとおり、市営せきぜん渡船は、岡村、小大下、大下、今治間を、昭和45年4月から関前村の直営航路として就航をいたしました。
山岡議員のご質問の中にもありましたように、現在、フェリーと旅客船、各1隻の計2隻で1日4便ずつ、計8便を運航しております離島補助航路でございます。
平成21年度実績におきまして、収益1億1,230万円に対しまして、かかりました費用が1億4,817万4,000円で、経常損失3,587万4,000円の赤字となっておりまして、離島航路の指定により、損失の2分の1に当たります1,793万7,000円を愛媛県から補てんをしていただいております。

 一方、大三島ブルーライン株式会社は、出資比率が今治市27.5%、大崎上島町6%、愛媛汽船株式会社66.5%の第三セクターの地方航路でございます。
今治、宗方、木江、宮浦間を昭和63年1月18日から就航をいたしております。
現在、フェリーと旅客船各1隻の2隻体制で、フェリーが1日4便、旅客船が1日3便、計7便を運航いたしております。平成21年度実績におきまして、収益8,650万円に対しまして費用が1億4,754万5,000円となっておりまして、経常損失は6,104万5,000円となっております。経常損失のうち、今治市がその3分の2に当たります4,069万6,000円を、広島県の大崎上島町が3分の1に当たる2,034万8,000円を補てんとして補助しているところでございます。

 経営改善策といたしまして、市営せきぜん渡船におきましては平成18年に、また大三島ブルーラインにおきましては、平成18年から平成21年の間に料金改定や減便を実施いたしまして財務改善に努めてまいりましたけれども、現在、2つの航路を合わせた経常損失が9,691万8,000円と、1億円に達しようとする状況にあります。
 また、大三島ブルーラインの旅客船が建造後20年以上経過し、エンジン等の老朽化が顕著であることなどから、2つの航路について、今後どのような方向性を持って運航していくのがよいのか検討していかなければならない時期に来ていると考えております。

 山岡議員のご指摘にもありますように、市営せきぜん渡船と大三島ブルーラインは、寄港地も近接している、いわゆるVの字型で運航している航路であるため、船舶の共有化や寄港地の統合など、再編による効率化を望める航路であります。
ただ、何よりも留意しなければならないことは、寄港地である関前や大三島、大崎上島に住んでおられる方々の意向と利便性の確保にあることは言うまでもございません。

 昨年度、新設されました国の補助制度に離島航路構造改革補助があります。
この制度は、航路事業者が航路改善協議会を立ち上げ、財務改善を図るための計画や実証運航、船舶の公設民営化の検討などにかかる費用に対しまして、500万円を上限として補助されるものでございます。
関係いたします住民へのアンケート調査費用なども対象となるため、この制度の活用を視野に入れながら利用者のニーズを把握し、どういった形態で、またどういった料金体系での運航が公共性、利便性、経済効率性のバランスにおいて適正なのかを早急に調査研究していかなけばならないというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、高速道路の料金問題や交通基本法の制定など、航路を含めた公共交通に対します国の施策は現段階ではまだ不透明で、かつ流動的でございますけれども、国や県の動向を注視する中で、市営せきぜん渡船が離島航路であることを十分に留意し、離島住民の唯一の交通手段である航路の維持確保を最優先に、適正で持続性のある計画を大崎上島町とともに検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○岡田勝利議長
 以上で答弁は終わりました。
 再質問はありませんか。

○山岡健一議員
 議長。

○岡田勝利議長
 山岡健一議員。

○山岡健一議員
 まず、交通基本法に関してですが、これから国会に上がるものであり、中身は改善するところもありますが、今治の交通に対し、重要なことでありますので、事前準備をしっかりとして、他の自治体に負けないように取り組んでいただきたいと思います。

 次に、市営せきぜん渡船と大三島ブルーラインについてですが、先ほども述べましたように、ポイントとしては、いろいろ努力をしてきたが、経常損失がふえてきている点、使用している船も老朽化をしている、V字型航路でそれぞれの寄港地も近い、そして橋の開通などで環境の変化もある。だからこそ、今、再編成の考えが必要であると思います。地域住民の方々の意見をしっかりとくみ上げて、利用しやすく、なおかつ航路改善のための検討をする時期に来ているものと考えております。

 国や県の動向を見ることももちろん大切なことであると思いますが、一番よく知っているのは地元の方々でありまして、大崎上島町ともしっかりと協議をし、構想を立ち上げ、議会とともに連携して取り組んでほしいと思います。早くスタートラインに立っていただき、竹原-波方フェリーが廃港になって使用されていない波方港もありますので、その再利用を含め、また今より便数を減らすことのないように、幅広い考えを持って検討していただくことを要望し、私の質問を終わらせていただきます。





参考

フェリーの問題



無力化する過疎地大崎上島




フェリー航路は自動車道路

風呂本 武典さんの著書 『フェリー航路は自動車道路』を図書館で借りて読んでいます。



離島の概念からはじまり、

第Ⅲ章では、『瀬戸内海島嶼部の現状ー広島県大崎上島ー』として、この島の現状を冷静に分析されています。


基礎データーが同じものが多いためか、ほとんど意見も同じものです。

本の中で、島の『閉鎖性経済』、『既得権力』なども、表現する単語として使われています。

こんな表現をするのは私しかいないと思っていました。
この表現は、適切かどうか悩んでいたからです。



しかし、どちらにしても交通問題は、この島の将来においても、また現在においても大切な問題であり、住民の関心・要望の高い懸案事項です。

にもかかわらず、合併以来、積極的にこの問題を取りあげる組織・団体は、ほぼ、ゼロに近いと思います。

大崎上島のために書かれた交通問題なのに、住民がその成果物に目を通す機会もないのは、本当の開かれた住民自治といえるのかどうか?と思います。


急がば回れではありませんが、こういった大切な問題を将来の検討事項として棚上げした状態で後回しをしていても、決して良い結果は生まれないことは明白です。


『フェリー航路は自動車道路』は、大変いい本です。


私のようなつまみ食い的ブログでは、体系的にまとめることができませんので、いい方法で、「交通問題を考える」きっかけになるようデーターを集めていこうと思います。

フェリー航路は自動車道路-瀬戸内海島嶼部の交通政策と地域振興-

この本は、大崎上島に関する本といってもいいのではないでしょうか。

著者も、ご存じの人は多いと思います。

是非 読んでみたいと思います。





著者名:
風呂本 武典 著
ISBNコード:
978-4-425-92721-0
発行年月日:
2010-06-22
サイズ/頁数:
A5判 224頁
価格(本体価格)
3,570円 (3,400円)

過疎化と高齢化が進み、地域の衰退が懸念される瀬戸内海島嶼部において、再生をめざした地域振興策が急務とされている。
本書は、「島」における内発的発展の実現には、交通政策が必要不可欠であることを知らしめ訴えるものである。
高速道路1,000円、さらには無料かという新しい社会の動きのなかで見過ごされるフェリー問題の本質を実証的に分析、交通政策上に位置づけるものである。
目次

第1章 瀬戸内海諸島の過疎構造と離島概念
 1 離島概念と瀬戸内海島嶼部
 2 離社会性のもたらす「島」の「離島」化について
 3 過疎・過密論
 4 離党問題と過密・過疎論との関係
 5 「離島」過疎の構造について
 6 離社会性の増大による瀬戸内海島嶼部の衰退と過疎化

第2章 道路ネットワーク整備における島嶼部問題
    -モータリゼーション政策において欠落した、
            海上部分の道路整備問題の検討-
 1 「モータリゼーション政策」とは何か
 2 モータリゼーション政策
 3 モータリゼーション政策による道路ネットワークの完成
 4 戦後最大の交通政策-道路網(ネットワーク)の建設と欠落-

第3章 瀬戸内海島嶼部の現状-広島県大崎上島-
 1 大崎上島の位置と現状
 2 大崎上島における交通問題
 3 大崎上島の移動制約の解決

第4章 海上運送法改正と離島生活航路維持問題
 1 規制緩和政策による離島交通の不安定化問題
 2 需給調整撤廃による海上運送法の改正
 3 海上運送法改正による需給調整規制廃止の影響
 4 地域交通政策への国と地方公共団体の関与の関係性について
 5 自由化時代における離島航路の維持

第5章 離島航路政策の変遷と航路の「フェリー化」
      -瀬戸内海島嶼部における事例を中心に-
 1 離島航路に関わる補助制度の確立
 2 離島航路のフェリー化と離島航路政策
 3 離島航路政策の方針転換
 4 航路経営という視覚がもたらす政策課題

第6章 過疎地域の社会資本整備、そして内発的発展へ向けて
 1 過疎対策におけるミニマム論について
 2 シビルミニマムの思想
 3 シビルミニマム論の論理構造の問題
 4 「シビルミニマム論」の過疎地への適用手法
 5 社会資本論
 6 「持続可能な社会」と過疎地域
 7 内発的発展論

第7章 瀬戸内海島嶼部の移動制約解決へ向けて
 1 瀬戸内海島嶼部を結ぶフェリーの道路化に向けての提言
 2 道路政策の変化とフェリー航路への援用策
 3 内発的発展と交通の機会均等政策に向けて
 4 開発、発展概念の多様性の保証について

つづきはこちら

空洞化から始まる負の連鎖

 「福祉の町」を標語に力をいれている大崎上島町です。
広島県では、高齢化率は、3位。
島の中では、空洞化の激しい木江地区、東野地区などはもっと高い割合だと推測されます。

 下の表は、平成20年度のデータですが、上位3位は僅少差です。
逆転の可能性は大であり、県の平均の22.3%と比べ、約2倍と極端な高齢化率となっています。

それだけ真剣に状況を認識しなければいけないと思います。



5歳階級別比較(%)
平成19年人口動態統計年報(第36号)から





5歳階級別比較(実数)

 お隣の下島には、呉から橋がかかり、陸続きとなり大崎上島の交通環境が更に悪化する結果になりました。
昨年は、年初から原油高で燃料費高騰、そしてアメリカ発の世界経済破綻、利用客の減少から船舶会社は、メバル、木江、沖浦、大長の高速船の廃止が決定しました。
まさに、この葉のごとく風にたなびく大崎上島です。
経済第一の政策は、住民の利便性を考慮してくれません。





必ずしも、橋が架かれば、問題が解決することではない。

東北新幹線が開通して、東北地方の人口を観察すれば、逆にストロー現象で人口減となっている。

大三島に橋がかかったからといって、人口は増加してはいない。

しかし、目に見えない安心感は大きい。

高齢化の先で、待ち受ける最後の時、「死の瞬間」なのだろう。


この地域には、

橋もない、

交通の便は人口規模からいって一番悪い場所になっているのかもしれない、


しかし、ない、ない、の先は、失望しか残らない。

総轄すれば、人間は気の生き物であり、気が抜けたときに、老いがおそってくる。

それでは、気を抜かずに目的をもって生き甲斐を持って、地域社会を支えることが、地域の利益に結びつく。

予防医療は、最善の策なのかもしれない。

地域のアイデンティティの確立に向けて、知恵をだしていかなければいけない。








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